あたしの異常な愛情

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2007-03-27 03:53


■ディパーテッド(2006)
原題:THE DEPARTED
監督:マーティン・スコセッシ
音楽:ハワード・ショア
出演:レオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン、ジャック・ニコルソン、マーク・ウォールバーグ、マーティン・シーン、ヴェラ・ファーミガ他
公式サイト


「お前はシェイクスピアも知らないのか?」



スコセッシの新作だからと思って見た「救命士」とは違って、スコセッシが過去の間違いを正すようにアカデミー賞を頂いたという理由から映画を見る。

ちょっと不純な動機ではありますがスコセッシ映画とはそういう不純なことも腕を広げて歓迎してくれるような映画好きに対する暖かさがあります。

スコセッシ自身がB級映画と言い切っていたのが印象的でしたが、本当に、完璧に、気持ちいいくらいにB級映画でしたね。

B級映画と分かって見るB級映画ほど面白いものはないので、この時点でスコセッシの勝ち、あたしみたいな映画好きの負け。ちょっと腐っているくらいの映画ではあたしの腹は下りませんよ。

最も面白かったのはマーク・ウォールバーグが良かったこと。主役のディカプリオとデイモンを含めたほとんどの俳優が良い意味で「スコセッシ印」の商品と化している中で、彼だけが主役然としている感じ。

「猿の惑星」ではどんな猿よりも存在感がなかったマークが今回は主役と張り合うようにエゴを発散させているのです。本当はそのエゴを主役を張っているときに見たいんだけどねぇ。

他のキャストが悪かったわけでもないのですが、ディカプリオとデイモンは影の主役マークと並んで出ている場面では食われているし、ジャック・ニコルソンはそこにいるだけでも満足できてしまう。

それでも全体的に流れている「下品だけど小気味いい」感覚はジャックが一人で作り出しているんだろうと思わせるところは最高です。主要キャストがいい感じで絡んでいるでしょうね。

しねま・のーとの5011さんがオリジナルと比べて本作には「スターがいない」と書いていたのを思い出しました。まさにその通りです。

「タクシードライバー」や「レイジング・ブル」はスコセッシの代表作とはいえ同時にロバート・デ・ニーロ映画でもあるので、スターがいないスコセッシ映画というのもまた面白いじゃない。

これだけ名のある監督が自分で認めるB級映画を撮る。本作が好かれようと嫌われようと、最も今後が楽しみな監督に返り咲いたスコセッシ監督、実は全て狙い通りのような気がしてきました。



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